フィル編第二話
ヴァレシアからすぐお隣、クテレイル地方。
有名なクオリティ養成学校、「聖ユガリア学園」の本拠地とされている。
まるでチェーン店のようにユガリア学校長は次々と学園を建てている。
学園名はクテレイルに伝わる絶大なるクオリティを持つといわれる「ユガリア神」を主としており、六代主精霊、十二代副精霊、二十四代霊僕・・・とずーっと続いているらしい。
ちなみにフィルの通う学校は「聖プレテル学園」。星のクオリティを使う精霊「プレテル」を崇める学園だ。
フィルはチャボをたずねるべく、父さんに許しを請うことになった。
第二話 「旅立ち」
「父さん、あのチャボって奴に会いたいんだけれど。」
「鋼鉄のクオリティストか。」
父は妙に悟ったような、死ぬ間際の様な顔をして、こう答えた。
「いいぞ、フィル。世界最強の剣を作って来い。」
あらかじめ用意しておいたような、そんなリュックを出す。
「これに準備は整えてある。」
かなり重そうだが、背負ってみるとそうでもない。
学校のみんなに伝えると、クラスに動揺が走る。
「え、フィル行っちゃうのか。」
「大丈夫、少しクレテリアに行くだけ。」
クラスの話題はそれで持ちきられる。
「ところで最後までフィルはクオリティを見せてくれなかったよね。」
「シモン、それを聞かないでよ。見せちゃいけないって父さんに言われてるんだ」
「ふぅん・・・」
シモンは特に強いクオリティの持ち主で、クオリティ関連の成績は常にトップ。
勉強も怠らないため、非常にフィルのクオリティに興味を示していた。
盛大に(といってもクラスのみんなだけだが)フィルの家でお別れ会が始まった。
暑い中、一人一人旅立ちを祝ってくれた。
「フィル、最後に一回、手合わせできないか。」
「良いよ、みんな、少し頭痛がすると思う、クオリティを集中させておいて。」
フィルのクオリティが見られる。それだけで皆興奮していた。
「行くよ、本当にキツいと思う、後悔しないで。」
「お前らしくないな。早く来いよ。来ないならこっちから行くぜ!」
火を剣から纏わせる。
「くらえ、[炎の剣]!」
纏わせた瞬間、アーツ・・・「ファイアブレード」が崩れ去る。
「なんだ、何をしたんだ?フィル!」
「これが僕のクオリティ。「「死」」のクオリティだよ。」
ざわめく友たち。
一人が異変に気づく。
「何これ、頭が痛い・・・」
クオリティを集中しないで見ていた者だ。
「言わんこっちゃない。行くよ、イビシア」
剣にクオリティを込め、イビシアに攻撃を加える。
「あれ、痛くない・・・」
言い終わると同時に倒れるイビシア。
クオリティを解くフィル。
「死のクオリティなんて聞いた事ない。凄いな」
「チャボだっけ?そいつと手合わせしてみなよ。」
「うん、それはいいな。是非手合わせしてみるよ」
夕日を後ろに輝いてみえるフィルを、クラスメイト全員が送り出した。
ヴァレシアからすぐお隣、クテレイル地方。
有名なクオリティ養成学校、「聖ユガリア学園」の本拠地とされている。
まるでチェーン店のようにユガリア学校長は次々と学園を建てている。
学園名はクテレイルに伝わる絶大なるクオリティを持つといわれる「ユガリア神」を主としており、六代主精霊、十二代副精霊、二十四代霊僕・・・とずーっと続いているらしい。
ちなみにフィルの通う学校は「聖プレテル学園」。星のクオリティを使う精霊「プレテル」を崇める学園だ。
フィルはチャボをたずねるべく、父さんに許しを請うことになった。
第二話 「旅立ち」
「父さん、あのチャボって奴に会いたいんだけれど。」
「鋼鉄のクオリティストか。」
父は妙に悟ったような、死ぬ間際の様な顔をして、こう答えた。
「いいぞ、フィル。世界最強の剣を作って来い。」
あらかじめ用意しておいたような、そんなリュックを出す。
「これに準備は整えてある。」
かなり重そうだが、背負ってみるとそうでもない。
学校のみんなに伝えると、クラスに動揺が走る。
「え、フィル行っちゃうのか。」
「大丈夫、少しクレテリアに行くだけ。」
クラスの話題はそれで持ちきられる。
「ところで最後までフィルはクオリティを見せてくれなかったよね。」
「シモン、それを聞かないでよ。見せちゃいけないって父さんに言われてるんだ」
「ふぅん・・・」
シモンは特に強いクオリティの持ち主で、クオリティ関連の成績は常にトップ。
勉強も怠らないため、非常にフィルのクオリティに興味を示していた。
盛大に(といってもクラスのみんなだけだが)フィルの家でお別れ会が始まった。
暑い中、一人一人旅立ちを祝ってくれた。
「フィル、最後に一回、手合わせできないか。」
「良いよ、みんな、少し頭痛がすると思う、クオリティを集中させておいて。」
フィルのクオリティが見られる。それだけで皆興奮していた。
「行くよ、本当にキツいと思う、後悔しないで。」
「お前らしくないな。早く来いよ。来ないならこっちから行くぜ!」
火を剣から纏わせる。
「くらえ、[炎の剣]!」
纏わせた瞬間、アーツ・・・「ファイアブレード」が崩れ去る。
「なんだ、何をしたんだ?フィル!」
「これが僕のクオリティ。「「死」」のクオリティだよ。」
ざわめく友たち。
一人が異変に気づく。
「何これ、頭が痛い・・・」
クオリティを集中しないで見ていた者だ。
「言わんこっちゃない。行くよ、イビシア」
剣にクオリティを込め、イビシアに攻撃を加える。
「あれ、痛くない・・・」
言い終わると同時に倒れるイビシア。
クオリティを解くフィル。
「死のクオリティなんて聞いた事ない。凄いな」
「チャボだっけ?そいつと手合わせしてみなよ。」
「うん、それはいいな。是非手合わせしてみるよ」
夕日を後ろに輝いてみえるフィルを、クラスメイト全員が送り出した。
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